【♂1 ♀1】 チャラ男くんと不機嫌ちゃん。
チャラ男「わかるわかるわかるぅー! それちょーやばいやつっしょ~」
不機嫌「……何が?」
チャラ男「そのヘアピン。ちょーかわいくねー? マジブランド系っていうか? まじすげーんですけどー」
不機嫌「これ、百均なんだけど? あと、適当に褒められても嬉しくないんだよね」
チャラ男「えー。俺ちょー真面目系よー? 百均だとしてもキミが付けるとすげーセンスよく見えるっていうかー。まじパないんだけどー」
不機嫌「はぁ……」
チャラ男「あれー? どうした系-?」
不機嫌「そういうのって不快なんだけど」
チャラ男「ご機嫌斜め系? メンゴメンゴー! ちょーもうしわけない系ー!」
不機嫌「馬鹿にしてるよね。あたしの事」
チャラ男「そんな事ナイナイ! 俺マジキミのことリスペクト系だよー?」
不機嫌「そうは見えないんだけど」
チャラ男「あれー? おっかしいなー。伝わってない系かー」
不機嫌「伝わるとかそういうんじゃなくてさ…… じゃあ言ってみてよ」
チャラ男「えー? 何系-?」
不機嫌「あたしの、その……リスペクトしてる所ってやつ。言ってみてよ。どうせ言えないんでしょ」
チャラ男「えー? そりゃ~まず、頭いいっしょー? 可愛いっしょー? なんか不機嫌なフリして俺の事試そうとしてくる所とか、実は俺の事好きな所とか、あと、俺の彼女な所とかー。そういう所全部マジリスペクトー! っていうかマジラブー?」
不機嫌「んなっ!? べ、別にそういうのいいから。リスペクトしてる所言えって言ったのに、結局2つぐらいじゃんまともな部分」
チャラ男「んー? 別にもっと言ってもいいけどー? 今日、この後キミ塾系じゃん? 流石に二時間も拘束しちゃうのは悪いって感じ-?」
不機嫌「にじ……!? かんもあるんだ……」
チャラ男「あるよー。聞いちゃう-?」
不機嫌「…………いい。やめとく」
チャラ男「えー?」
不機嫌「良いって言ってんでしょ!」
チャラ男「ういー」
不機嫌「それよりあんた……勉強、やってんの?」
チャラ男「やってないよー?」
不機嫌「やりなさいよ! その……同じ大学行けなくなったらどうすんの!?」
チャラ男「んー……それはどっちかって言うと、俺じゃなくてキミカナー? みたいな」
不機嫌「ぐっ……。しまった、そうだった……。こいつあたしより頭いいんだった……」
チャラ男「ういー!」
不機嫌「で、でも! それならあたしに教えてくれればいいじゃない! あたしあんたからほとんど勉強教えてもらったこと無いんだけど!」
チャラ男「えー? だってそれはー。キミのせいっていうかー」
不機嫌「なんでよ!!」
チャラ男「だってキミ、家で二人っきりになると、勉強しないじゃん?」
不機嫌「う……」
チャラ男「めっちゃ甘えてくるって言うかー。なんていうかー。好き好きオーラ全開系-?」
不機嫌「や、やめてよ! ここ教室じゃない! 今誰もいないって言っても……誰か通るかもしれないし! 変な噂たったらどうすんのよ!」
チャラ男「えー……?」
不機嫌「あんただって嫌でしょ? こんな……なんていうか、堅いだけでつまんない女と付き合ってるって……みんなにバレたら」
チャラ男「別にいいよー? だって俺、キミのことマジ大好きだもん」
不機嫌「んなっ!? な、にいってんのよっ!! ぶつよっ!!」
チャラ男「で、出来れば殴る前に言ってほしかった系-?」
不機嫌「ふんっ! 破廉恥なこと言うあんたが悪いのよ!」
チャラ男「めんごー! まじ許して-?」
不機嫌「誠意が感じられない!」
チャラ男「えー? どうしたら許してくれるー?」
不機嫌「……後で、勉強教えて……」
チャラ男「えー? 塾いくんでしょー?」
不機嫌「その後で!!」
チャラ男「別にいいけどー。実は俺もキミに勉強教えたいなーって思ってた系だしー」
不機嫌「そ、そう。なら、教えられてあげてもいい……」
チャラ男「いっぱい甘えていーよー?」
不機嫌「ばっ……! かじゃないの……その……」
チャラ男「んー?」
不機嫌「いいから! ほらっ! 帰るよ!!」
チャラ男「ういー」
不機嫌「……」
チャラ男「……んー?……ああ! なるほど! はい」
不機嫌「……!? っ! いきなり驚くじゃない!! ぶつよ!!」
チャラ男「も、もうぶってる系って言うか。ほら、なんか手繋ぎたいのかなー? って思って」
不機嫌「繋ぎたくない!」
チャラ男「ほんとに?」
不機嫌「ほんと!」
チャラ男「ほんとにほんと?」
不機嫌「しつこいってば!」
チャラ男「んー……残念系ー」
不機嫌「……でも」
チャラ男「ん?」
不機嫌「あんたがどうしてもって言うなら……つないでやっても……いい……」
チャラ男「マジマジ? ちょー繋ぐ! ひゃっほーい!」
不機嫌「あっ、こら! 走らないでよ!」
チャラ男「やっぱ俺、キミのことマジ大好き系-!」
不機嫌「恥ずかしい事叫ぶなー!」