【ネタバレ有り】甲鉄城のカバネリ視聴完了。文句無しに面白かった!

   


出典:www.amazon.co.jp

ついに終わってしまいましたね。個人的に20年ほどアニメを見続けてきた中で上位に入る綺麗なお話でした。

 

終末の世界に人は何を思うのか


甲鉄城のカバネリ 3(完全生産限定版)

本作におけるカバネは、人間に対して圧倒的な力を持っています。ゾンビ映画のゾンビが走ってきて、なおかつ通常兵器が通じないようなものだと考えれば、その世界に取り残された人間達の恐怖は計って余りあります。
身近な人がカバネによって殺され、そして各城にてつかの間の安息を生きる人達。しかし、カバネと人間の戦力差は詰まるどころか広がるばかり。どこどこの城が落ちた。などの情報ばかりが世界を覆っています。
そんななか、強く生きようとしている人達。それがカバネリの中の登場人物達なのです。

 

それぞれの登場人物の立ち位置

この物語において、いわゆる主人公サイドである甲鉄城の面々は、皆共通の立ち位置のようでそれぞれが違います。カバネリであり、人間を守ろうとしているものの、いつ自分たちがカバネになってしまうか分からない、体内に爆弾を抱えている主人公サイド、自分たちを救ってくれた主人公達に恩義を感じているが、やはり不信感や恐怖をぬぐい去れないアヤメサイド、そのどちらの気持ちも分かる故に苦心する主人公の友人達サイドです。
それぞれが、それぞれを思っているものの、状況が、そして現実がそれを許さない。そういった様々な要素から生み出される各話のシリアスシーンがそれを見る私達を魅了しました。
生身の感情がぶつかり合うシーンがこれでもかというぐらいちりばめられていて、この物語を非現実的なものから、現実的なものへと近づけます。

 

最終回を終えて

私は基本的に、完全懲悪のご都合主義な物語が好みなのですが、世間で評価されやすいのは、悲恋や悲劇の物語ばかり。
様々なアニメの評価を見ても、少しぐらい主人公か、そのまわりに不幸が残っているような終わり方でなければ、現実的じゃない! と悪い評価を受けがちです。
今回のカバネリはそういった意味では、ネット上での評価は微妙かもしれません。
しかし、私は声を大にしてこう言いたいです。

カバネリ、名作だった! と。

おふざけに走ることなく、最後まで走りきった作風や、序盤からちりばめられていた伏線を回収し、本来であれば1クールでは収まりきらない内容を、綺麗にまとめきったストーリー。
また、悪役がきちんと悪役をしていた事など、褒めるべき点は見つけられども、それを批判するような材料はこの作品には無いように思います。
昨今の、いわゆる目立つ、派手な作品ばかりがもてはやされる風潮とは、少しちがった作品かもしれませんが、私はこの作品が大好きであり、まだ見ていない人には本当にオススメできる作品であると、そう胸を張って断言できます。

勿論、無名ちゃんが可愛いとか、エロいとか、prprしたいなんて感想も私の中では浮かびますが、この作品を語る上では蛇足だと思いますので、まだ見ていないかたはご自分の目で確かめてみてください。

 

 

 © 2016 堂家 紳士

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